経営者・法務・人事担当者のための管理監督者制度の点検ガイド
管理監督者(労働基準法第41条第2号)の該当性は,役職名ではなく,①職務内容・責任と権限,②勤務態様(労働時間の裁量),③賃金等の待遇の3要素を総合考慮した実態で判断されます。管理監督者に該当しても,深夜割増賃金(労働基準法第37条第4項)と年次有給休暇(同法第39条)は適用除外されず,労働時間の状況把握義務(労働安全衛生法第66条の8の3)も課されます。裁判例では否定例が多く,未払残業代(消滅時効は当分の間3年)と付加金(労働基準法第114条)のリスクに注意が必要です。
※ことぶき事件(最高裁判所第二小法廷2009年(平成21年)12月18日判決)
日本マクドナルド事件(東京地方裁判所2008年(平成20年)1月28日判決)
国・広島中央労働基準監督署長(アイグランホールディングス)事件(東京地方裁判所2022年(令和4年)4月13日判決)
三井住友トラスト・アセットマネジメント事件(東京高等裁判所2022年(令和4年)3月2日判決)
HSBCサービシーズ・ジャパン・リミテッド事件(東京地方裁判所2011年(平成23年)12月27日判決)
セントラルスポーツ事件(京都地方裁判所2012年(平成24年)4月17日判決)
プレナス事件(多店舗展開する飲食業の店長に関する裁判例。個別の裁判所・判決日・認容金額は要確認)
- 管理監督者(労働基準法第41条第2号)に該当するか否かは,役職名や管理職手当の支給の有無ではなく,①職務内容・責任と権限,②勤務態様(労働時間の裁量),③賃金等の待遇の3要素を総合考慮した実態で判断されます(昭和63年3月14日基発第150号)。
- 管理監督者に該当する場合でも,深夜割増賃金(労働基準法第37条第4項)と年次有給休暇(同法第39条)の規定は適用除外になりません(最高裁判所第二小法廷2009年(平成21年)12月18日判決(ことぶき事件))。
- 2019年(平成31年)4月1日以降,管理監督者を含むすべての労働者について,客観的な方法による労働時間の状況の把握が事業者に義務付けられています(労働安全衛生法第66条の8の3)。
- 裁判例上,管理監督者該当性が肯定される例は少数にとどまり,部長級・店舗責任者であっても否定される例が多数を占めます。人事考課・採用解雇権限の欠如,出退勤の裁量のなさ,及び待遇の不十分さが,否定の決め手となる傾向にあります。
- 管理監督者該当性が否定された場合,企業は未払残業代(賃金請求権の消滅時効は当分の間3年)に加え,労働基準法第114条に基づく付加金の支払を命じられるリスクを負います。請求が発生する前の制度点検が重要です。
この記事はこんな方におすすめです
- 管理職を労働基準法上の管理監督者として扱い,時間外・休日労働の割増賃金を支給していない企業の経営者・法務・人事・総務担当者
- 元管理職から未払残業代の請求(内容証明郵便・労働審判・訴訟)を受け,初動対応を検討している方
- 管理監督者制度の適正性について,定期的な点検・監査の方法を知りたい方
- 深夜割増賃金や労働時間把握義務など,管理監督者に関して誤解しやすい論点を正確に確認したい方
主要用語の定義
管理監督者とは,労働基準法第41条第2号に定める「監督若しくは管理の地位にある者」をいい,労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者を意味します。役職の名称にかかわらず,実態に即して判断されます。
名ばかり管理職とは,企業が管理職として処遇し残業代を支給していないものの,実際には労働基準法上の管理監督者の要件を満たしていない従業員を指す通称であり,法律上の用語ではありません。
付加金とは,労働基準法第114条に基づき,割増賃金等の未払があった場合に,裁判所が労働者の請求により,未払額と同一額を上限として使用者に追加の支払を命じることができる制度です。
- 1.はじめに-管理監督者からの残業代請求はなぜ増えているか
- 2.管理監督者とは何か-労働基準法第41条第2号と行政解釈
- 3.管理監督者該当性の判断基準(3要素)と適用除外の範囲
- 4.管理監督者該当性が否定された裁判例
- 5.管理監督者該当性が肯定された裁判例
- 6.未払残業代請求を受けたときの初動対応
- 7.未然防止のための社内体制の整備
- 8.弁護士に依頼するメリット
- 9.おわりに
1.はじめに-管理監督者からの残業代請求はなぜ増えているか
管理監督者として扱ってきた管理職から,退職後に未払残業代を請求される事案が,実務上増加しています。企業が管理職を労働基準法第41条第2号の管理監督者として処遇し,時間外労働・休日労働の割増賃金を支払っていなかったところ,退職後にその該当性を争われるという構図が典型的です。
管理監督者該当性が否定された場合,企業は未払割増賃金の支払義務に加え,労働基準法第114条に基づく付加金の支払を命じられるおそれがあります。賃金請求権の消滅時効は,2020年(令和2年)4月1日の労働基準法改正により原則5年とされましたが,同法附則第143条第3項の経過措置により,当分の間「3年」とされています(同法第115条)。2026年7月現在,この経過措置を廃止して原則どおり5年に統一する法改正は行われておらず,実務上は過去3年分の未払残業代が請求の対象となります。
本稿は,労働基準法第41条第2号の判断基準,深夜割増賃金・労働時間把握義務との関係,裁判例の傾向,未払残業代請求を受けた際の初動対応,及び未然防止のための体制整備について,整理するものです。
2.管理監督者とは何か-労働基準法第41条第2号と行政解釈
📌 この章の結論
管理監督者に該当すると,労働時間・休憩・休日に関する規定(労働基準法第32条,第34条,第35条等)は適用されませんが,深夜割増賃金と年次有給休暇の規定は適用されたままです。
労働基準法第41条は,「この章,第6章及び第6章の2で定める労働時間,休憩及び休日に関する規定」について,同条各号に該当する労働者への適用を除外すると定めており,同条第2号が定める「事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者」,これが管理監督者です。
管理監督者の該当性について,厚生労働省労働基準局の行政解釈(昭和22年9月13日発基第17号,昭和63年3月14日基発第150号)は,「法第41条第2号に定める『監督若しくは管理の地位にある者』とは,一般的には,部長,工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり,名称にとらわれず,実態に即して判断すべきものである」としています。
企業内の「管理職」という肩書と,労働基準法上の「管理監督者」は別の概念です。課長・部長・店長といった役職に就いていることや,部下がいることだけでは,管理監督者への該当性は認められません。この行政解釈は,後の平成20年9月9日付け基発第0909001号通達(4章参照)にも踏襲されています。
3.管理監督者該当性の判断基準(3要素)と適用除外の範囲
📌 この章の結論
管理監督者該当性は,①職務内容・責任と権限,②勤務態様(労働時間の裁量),③賃金等の待遇の3要素を総合考慮して判断されます。深夜割増賃金・年次有給休暇・労働時間把握義務は,管理監督者であっても適用対象です。
3-1.3要素の内容
裁判例及び行政解釈上,管理監督者該当性の判断は,主に次の3要素に基づいて行われます。
| 項目 | 判断のポイント | 否定的要素の例 |
|---|---|---|
| ①職務内容・責任と権限 | 労務管理について経営者と一体的な立場にあるか(人事考課・採用・解雇等への実質的関与) | 部下の人事考課・労働条件決定への関与がない,業務配分程度にとどまる |
| ②勤務態様 | 出退勤を含む労働時間について自らの裁量を有するか | 遅刻・早退による賃金控除や人事評価上の不利益がある,欠員時に現場業務で長時間労働を余儀なくされる |
| ③賃金等の待遇 | 割増賃金が支払われないことを補うにふさわしい待遇か | 時間単価に換算すると部下(アルバイト等)の賃金や最低賃金を下回る(時間単価の逆転現象) |
①の「経営者と一体的な立場」の程度については,裁判例上,考え方が分かれています。東京地方裁判所2022年(令和4年)4月13日判決(国・広島中央労働基準監督署長(アイグランホールディングス)事件)は,企業全体の経営への関与までは必須でなく,担当する組織における労務管理について経営者に代わる立場にあるかが中心的に問われるとの立場を採りました。他方,日本マクドナルド事件(4-1参照)や三井住友トラスト・アセットマネジメント事件(4-3参照)のように,企業全体の経営方針決定への関与の乏しさを重視して管理監督者該当性を否定した裁判例も存在します。この論点は事案により評価が分かれる部分であり,自社の管理職の職務内容に即した個別の検討が必要です。
3-2.深夜割増賃金は適用除外されない
労働基準法第41条が適用除外とするのは「労働時間,休憩及び休日に関する規定」に限られ,深夜割増賃金の規定(同法第37条第4項,制定当時は第3項)は含まれません。最高裁判所第二小法廷2009年(平成21年)12月18日判決(ことぶき事件)は,深夜業に関する規定は,労働が1日のうちどの時間帯に行われるかに着目して規制する点で,労働時間の長さを規制する他の規定とは趣旨目的を異にするとして,管理監督者に該当する労働者であっても深夜割増賃金を請求できると判示しました。同判決はあわせて,所定賃金に深夜割増賃金を含める趣旨が明確な場合には,その限度で別途の支払は不要になり得るとも述べています。もっとも,この例外が認められるためには,深夜割増賃金に相当する部分の金額や時間数が書面等で明確に区分されていることが前提になると考えられます。
3-3.年次有給休暇と労働時間把握義務
管理監督者であっても,年次有給休暇に関する規定(労働基準法第39条)は適用除外されません。
また,2019年(平成31年)4月1日施行の労働安全衛生法改正により,事業者は,高度プロフェッショナル制度対象者を除くすべての労働者について,タイムカード等の客観的な方法その他の適切な方法により労働時間の状況を把握する義務を負います(同法第66条の8の3,労働安全衛生規則第52条の7の3)。この把握義務の対象には管理監督者も含まれます。この義務は,長時間労働者への医師の面接指導を確実に実施するための健康確保措置であり,労働基準法上の割増賃金支払義務そのものとは制度目的が異なりますが,実務上は,深夜割増賃金の算定根拠や,未払残業代訴訟における労働時間立証の資料としても機能します。把握した記録は,賃金台帳等の法定帳簿と同様,労働基準法第109条及び同法附則第143条により,当分の間3年間(本則は5年間)保存することが求められます。
4.管理監督者該当性が否定された裁判例
📌 この章の結論
部長級・専門職・高額報酬者であっても,人事考課・採用解雇への実質的な権限がない場合や,出退勤の裁量がない場合には,管理監督者該当性は否定される傾向にあります。
4-1.東京地方裁判所2008年(平成20年)1月28日判決(日本マクドナルド事件)
この判決を契機として,厚生労働省は2008年(平成20年)9月9日付け基発第0909001号「多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について」を発出し,店舗責任者について管理監督者該当性を否定する重要な要素(アルバイト等の採用・解雇・人事考課等の権限がないこと,遅刻・欠勤等について制裁を受ける地位にあること,賃金面で管理監督者にふさわしい処遇がないこと等)を具体的に示しています。
4-2.東京地方裁判所2022年(令和4年)4月13日判決(国・広島中央労働基準監督署長(アイグランホールディングス)事件)
4-3.東京高等裁判所2022年(令和4年)3月2日判決(三井住友トラスト・アセットマネジメント事件,第一審:東京地方裁判所2021年(令和3年)2月17日判決)
4-4.東京地方裁判所2011年(平成23年)12月27日判決(HSBCサービシーズ・ジャパン・リミテッド事件)
4-5.店長・店舗責任者に関するその他の裁判例(プレナス事件等)
弁当チェーンの元店長が管理監督者該当性を争った裁判例(いわゆるプレナス事件)など,多店舗展開する小売業・飲食業の店舗責任者について,経営上重要な決定への関与の乏しさや,管理監督者にふさわしい待遇の欠如を理由に,管理監督者該当性が否定された例が複数存在します。自社に同種の事案がある場合は,当事務所の弁護士等の専門家による個別の裁判例調査をお勧めします。
5.管理監督者該当性が肯定された裁判例
📌 この章の結論
管理監督者該当性が肯定される場合,担当組織全体の統括的な権限,人事考課・人員配置への実質的な関与,出退勤の自由,そして一般従業員より明確に高い待遇の4点がそろっている傾向にあります。
4章の否定例と対比すると,①担当組織における労務管理上の実質的な権限(人事考課・配置等への関与),②出退勤を含む労働時間についての実質的な裁量,③一般従業員及び非管理監督者の管理職と比較して明確に優遇された賃金水準,という3要素が,いずれも実態として備わっているかどうかが分岐点になっていると整理できます。
6.未払残業代請求を受けたときの初動対応
📌 この章の結論
請求書・内容証明の内容を正確に把握したうえで証拠を保全し,管理監督者該当性を実態に即して再評価してから,解決方針(早期の支払による解決か,争うか)を決定するという順序で進めることが重要です。
STEP1.請求内容の確認と証拠保全
請求書・内容証明郵便に記載された請求金額,対象期間,及び管理監督者該当性を否定する具体的な主張内容(出退勤の拘束状況,権限の欠如等)を正確に把握します。あわせて,以下の資料を速やかに収集・保全します。
- 就業規則・給与規程・職務権限規程
- 当該従業員の職務内容・役職履歴・人事考課の実施記録
- 勤怠記録(タイムカード,ICカード,シフト表等)
- 給与明細・手当額の推移
STEP2.管理監督者該当性の再評価
社内での役職名にとらわれず,3章の3要素(職務内容・責任と権限,勤務態様,賃金等の待遇)に照らして実態を精査します。特に,人事考課・採用解雇への関与の有無,時間単価が部下を下回っていないか,出退勤について実質的な裁量があったかを確認します。
STEP3.解決方針の選別
管理監督者該当性を維持できる可能性,請求金額の妥当性,他の元管理職・現職管理職への波及リスク,及び労働審判・訴訟化した場合の社会的影響を踏まえ,早期の和解による解決か,法的に争うかを判断します。管理監督者として扱ってきたことに一定の合理的理由があると認められる場合には,労働基準法第114条の付加金の支払が認められないこともあります。付加金の除斥期間についても,賃金請求権の消滅時効と同様,労働基準法附則第143条第3項により,当分の間3年とされています(本則は違反のあった時から5年)。
7.未然防止のための社内体制の整備
📌 この章の結論
管理監督者の要件を満たす人材に限定して地位を与える人事制度の設計と,深夜割増賃金の適正な支払,労働時間の客観的把握,そして定期的な労務監査の実施が,未然防止の柱となります。
7-1.「名ばかり管理職」を生まない人事制度の設計
管理職への昇格にあたり,①労働時間の裁量を持たせる業務設計になっているか,②人事考課・採用等の実質的な権限があるか,③一般社員と比較して明確に優遇された待遇か,を人事部門が明示的に確認するプロセスを設けます。要件を満たさない場合は,管理監督者ではなく通常の割増賃金支給対象者として扱うか,固定残業代制度など別の枠組みを検討します。
7-2.賃金設計の適正化(深夜割増賃金を含む)
管理監督者に該当する社員についても,深夜割増賃金の支払義務は残ります。深夜割増賃金相当額を基本給や役職手当に含める場合は,通常の賃金部分と深夜割増賃金部分とを明確に区分できること(判別可能性),及び実際の深夜労働の対価が不足する場合には差額を支払う旨の合意があることが必要です。役職手当に含める旨を規定するだけでなく,含まれる時間数・金額を書面で明示することが望まれます。
7-3.労働時間の客観的把握の実施
管理監督者についても,タイムカード等の客観的な方法による労働時間の状況の把握(労働安全衛生法第66条の8の3)を行い,記録を当分の間3年間保存します。この記録は,深夜割増賃金の算定根拠になるだけでなく,長時間労働による健康障害防止の観点からも重要です。
7-4.定期的な労務監査
外部の専門家による労務監査を定期的に実施し,①管理監督者の範囲と待遇の妥当性,②勤怠記録と実態の齟齬の有無,③時間単価の逆転が生じていないかを点検します。制度の存在だけでなく,運用実態が制度趣旨と一致しているかを継続的に確認することが,紛争予防の観点から有効です。
8.弁護士に依頼するメリット
📌 この章の結論
管理監督者該当性の判断,証拠収集,相手方対応,及び訴訟・労働審判対応のいずれの局面でも,法的根拠に基づく一貫した対応を行うために弁護士の関与が有効です。
- 管理監督者該当性の法的評価:裁判例が示す3要素の判断枠組みに沿って,貴社の管理職の職務内容・権限・待遇の実態を評価し,リスクの所在を具体的に整理します。
- 証拠収集と主張整理:勤怠記録,就業規則,人事考課記録,業務権限に関する資料等,管理監督者該当性の立証に必要な証拠を的確に整理し,相手方の主張に対する反論を構成します。
- 相手方対応・訴訟対応:内容証明郵便への対応,交渉,労働審判・訴訟への対応まで,一貫した方針のもとで対応することが可能です。
- 再発防止に向けた制度設計支援:管理職規程の見直し,賃金設計の適正化,労務監査の実施方法について,継続的な助言を受けることで再発防止を図ることができます。
日本橋法律特許事務所では,管理監督者制度の該当性評価,就業規則・賃金規程の点検,及び実際の請求対応まで,企業の実情に応じたサポートを行っております。
9.おわりに
管理監督者制度は,企業経営上の必要性と労働者保護の両立を図る例外的な制度であり,役職を与えて手当を払えば残業代がいらなくなる制度ではありません。裁判所は一貫して,役職名ではなく実態,すなわち職務内容・責任と権限,勤務態様,賃金等の待遇の3要素に即して管理監督者該当性を判断しています。
管理監督者に該当する場合でも,深夜割増賃金と年次有給休暇の適用は除外されず,労働時間の状況を客観的に把握する義務も課されています。これらを正しく理解した上で,自社の管理職制度の実態を点検することが,未払残業代請求という経営リスクを予防する第一歩になります。
日本橋法律特許事務所では,管理監督者制度の該当性評価,就業規則・賃金規程の点検,及び実際の請求対応まで,企業の実情に応じたご相談を承っております。
実務チェックリスト
- 管理職に,部下の人事考課(昇給・昇格・賞与)への実質的な関与権限があるか
- 管理職に,アルバイト・パート等の採用又は解雇の権限があるか
- 管理職が,遅刻・早退により賃金控除や人事評価上の不利益を受けていないか
- 管理職の出退勤について,実質的な裁量があるか(欠員時の現場業務による長時間拘束がないか)
- 管理職の時間単価が,部下(アルバイト・パート等)の時給を下回っていないか
- 管理職の年収が,一般の非管理職従業員と比較して明確に優遇されているか
- 管理監督者にも深夜割増賃金を支払っているか(役職手当等に含める場合は金額・時間数を書面で明示しているか)
- 管理監督者にも年次有給休暇を付与しているか
- 管理監督者を含む全労働者について,客観的な方法で労働時間の状況を把握し,記録を保存しているか
- 管理監督者の範囲・待遇について,定期的な労務監査を実施しているか
よくある質問(FAQ)
弁護士へ相談すべき場面・相談のタイミング
- 元管理職から未払残業代の請求書・内容証明郵便を受け取ったとき
- 管理監督者として扱っている管理職の範囲・処遇を見直したいとき
- 労働審判・訴訟へ発展した,又はそのおそれがあるとき
- 複数の元管理職から同種の請求が連鎖するおそれがあるとき
- 就業規則・賃金規程における管理職規程を新設又は改訂するとき
まとめ
管理監督者制度の適正な運用には,役職名ではなく実態に基づく3要素の点検が不可欠です。本稿のチェックリストを用いて自社の管理職の権限・勤務態様・待遇を確認し,深夜割増賃金の支払と労働時間の客観的把握の実施状況をあわせて点検してください。制度の不備が見つかった場合は,請求が発生する前に規程・運用の見直しに着手することをお勧めします。
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